新刊書紹介
- もくじ
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- 『現代教育法概説』
- 『幼児期のレジリエンス』
『現代教育法概説』
[著] 平原 春好、室井 修、土屋 基規 (共著、学陽書房、2004年刊)
本書は、2年前に出版した『現代教育法概説』の改訂版で、平原春好・神戸大学名誉教授、室井修・和歌山大学名誉教授及び土屋の3人の共著です。
この2年間は、教育法はもちろんのこと、日本の社会全体と教育界においても、大きな変化がありました。われわれ大学に勤務する者にとっては、関係法律の成立により、認証評価制度の発足や国立大学法人への移行という、誰もが関心のある問題が進行していることは、改めていうまでもありません。
本書は、この2年間の教育法の変化を整理し、初等教育から高等教育にいたる最新の学校教育法制の原理と現状及び課題について解説しています。本書は、全体で4章から構成されていて、第1章「現代教育法の意義」、第2章「学校のしくみと法」、第3章「教職員・学校運営と法」、第4章「教育行財政と法」からなり、これに理論的、実践的な課題の究明を必要とする現代的な教育と教育法の問題について、28項目の [ウィンドウ] がついています。
この2年間のもっとも変化の大きい「高等教育法制の新しい局面」 (第2章6節) については、土屋が担当し、大学審議会答申等による「高等教育・大学管理制度の改編」、「大学教員等の任期制の導入」、「大学評価制度の創設」、「国立大学法人制度」について教育法的検討を行っています。それぞれの法制の成立経緯と制度原則及び運営上の基本的な課題について述べています。これらの高等教育法制のもとで研究教育を行う研究者、院生・学生の皆さんの参考になることがあれば、幸いです。
(土屋 基規: 教育科学論講座)
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『幼児期のレジリエンス』
[著] 小花和 Wright 尚子 (ナカニシヤ出版、2004年刊)
第1期生の博士論文出版される! (人間形成科学専攻人間環境論講座2002年修了生)
本書は、小花和さんが平成13年12月に神戸大学大学院総合人間科学研究科に提出した博士学位申請論文「幼児期の心理的ストレス反応とレジリエンス」をもとに加筆・修正し、日本学術振興会2003年 (平成15年) 度科学研究費補助金 (研究成果公開促進費) 学術図書の助成を受けて刊行されたものです。
本書では、幼児期の心理的ストレス研究における視点の転換と課題の解決に向けてレジリエンス (ストレスを乗り越える力) という新しい概念を導入し、幼児のストレス反応に対する保育現場や家庭での対応および園と家庭の相互援助のあり方を提案しています。
図書館にも寄贈しましたので、ぜひご一読ください。
(城 仁士: 生活環境論講座)
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