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青少年の危険行動防止とライフスキル形成のためのプログラム開発と普及

川畑 徹朗

私はこの4月からヒューマン・コミュニティ創成研究センターのヘルスプロモーション部門で活動するようになった。これまでの活動が評価されたためかどうかは知らない。

こちらへ赴任してきた1987年、アメリカ健康財団が開発した学校健康教育プログラムKnow Your Body (KYB) に関する講演を大阪で聴いた。これが現在の研究活動を始めるようになったきっかけである。同プログラムの基本的考えは、青少年の危険行動を防止するためには、セルフエスティームなどのライフスキルを形成することが不可欠であるという点にある。KYBの理論と教材の素晴らしさに感動した私は、日本版を作ることを決意し、数人の仲間とともに翌年JKYB研究会を発足させた。それ以来私たちは、様々なプログラムを開発する一方、1992年からはワークショップ (参加型の研修会) を全国各地で開催してきた (写真参照)。それは、現場に広く普及して初めてプログラムは完成するという考えに基づくものである。また、ワークショップ参加者の全国ネットワークを形成し (会員数は約300人)、実践と研究を有機的に結びつける試みを継続している。 → <http://www5c.biglobe.ne.jp/~jkyb/>

私たちの試みは次第に公的機関の関心も引くところとなり、大阪府や福岡県を始めとする教育委員会と連携しながらワークショップを開催しているし、個人的にも文部科学省の各種委員を務め、手引書の作成や学習指導要領の改訂に向けた作業などを通じてライフスキル教育の普及を図っている。

私が神戸大学で働ける期間は長くても後十年程度である。私の最後の目標は、青少年の危険行動防止に関するアジア・オセアニア地域のネットワークづくりを進めることである。そして、将来若手の研究者がそのネットワークをさらに充実させてもらいたいと願っている。

少し熱が出てきた。もう終わることにしよう。私は、子どもたちがお世話になった伊丹小学校で4年間PTA会長を務めた。そのためだろうが (恐らくこちらは間違いない)、学校評議員を現在やらせてもらっている。はっきり物を言う性癖があるので、国の委員の方はそう長く続かないだろうが、できるなら伊丹関係の仕事は引き続きやらせていただきたいと願っている。自分が住んでいる町が良くなるということは、私たち家族の幸せにも直結するのだから。

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