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グローバルな学問土壌のなかでのデザイン史学研究会

中山 修一

図1
【図1】 『デザイン史学』

私は、この社会貢献レポートで、自らが代表を務めています、デザイン史学研究会 (Design History Workshop Japan) について報告させていただきます。

この研究会は、2002年11月22日に設立総会を神戸大学で開催し、正式に発足しました。設立の目的は、「広く国内外の会員相互のネットワークを構築し、学術的交流を深めるとともに、近年世界的にますます活性化している学問領域であるデザイン史学をこの国でさらに発展させること」でした。これまで、研究会誌『デザイン史学』【図1】を毎年春に定期刊行するとともに、シンポジウム (年1回) および研究発表会 (年2回) を定期的に開催してきました。『デザイン史学』および研究会の公式ホームページが、日英両言語による準バイリンガルの形式をとっていることもあって、会員も、日本のみならず、英国、フランス、イタリア、アメリカ、中国、韓国、台湾、スリランカなど、広範囲の国や地域で活躍する研究者、歴史家、大学院生、デザイナー、工芸家、デザインのプロモーターやキュレーターから構成されています。

この研究会は、ちょうどこの11月22日に満3歳の誕生日を迎えました。そして、誕生日を祝福するかのように、以下の論文のなかで、私たちの研究会の発足とその後の発展の経緯がとりあげられました。

Jonathan M. Woodham, ‘Local, National and Global: Redrawing the Design Historical Map’, Journal of Design History, Vol. 18, No. 3, Oxford University Press, 2005, pp. 257-267. (This is a special issue, titled ‘The Global Future of Design History’.) 【図2】

かつて英国のデザイン史学会 (Design History Society) の代表を務めた執筆者のジョナサン・M・ウッダム教授は、この論文のなかでグローバルな視点からデザイン史研究の発展と現状を概観し、日本については、最初に私たちの研究会の発足をとりあげて詳述し、それに続いていくつかの学術団体に簡単に触れたあとで、結論として以下のように締めくくっています。

A fresh chapter in the development of design history in Japan was marked by the formation of the DHWJ in 2002 and the launch of its journal, Design History, in 2003 as discussed earlier. (p. 261)
図2
【図2】 Journal of Design History

その一方で、すでに私たちのデザイン史学研究会と英国のデザイン史学会のホームページのあいだでは、双方向のリンクがはられています。こうして現在、この研究会は少しずつ世界的に認知されようとしているのです。

7年後の満10歳の誕生日を迎えるころには、この研究会は、デザイン史研究におけるグローバルな地勢図のなかで、どのような位置を占めているのでしょうか。アジアと欧米を結ぶハブとしての国際的学術拠点のひとつとしての役割を担えるよう、研究会設立の目的の真の達成へ向けて、代表という立場からさらに努力していきたいと思っているところです。

以下は、このテクストで取り上げた関係機関のウェブサイトのURLです。お時間が許すときにご訪問ください。

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